ネタがないので、久しぶりに小ネタでも。
元ネタ:そよ風とともに(自シナ)

魔法少女ナツキん

ナツキ「な、なぁ、本当にしないとダメなのか?」
フィオナ「ナツキさん、頑張ってください!」
リンゴ「とっても似合ってるよ、ナッちゃん!」
ミカ「んふふー。私の目に狂いはなかったわね」
ナツキ「だからって……なんで、魔法少女なんだよ」
ミカ「まぁまぁ、似合ってるから良いじゃない。さ、レッツビギンよ! ナッちゃん!」
ナツキ「……ふ、不幸なみんなを助けるために、魔法の国からやってきた、ちょっとお茶目でドジッ子な美少女魔法使いナツキん只今参上!」
ガチャリ
フィオナ&リンゴ&ミカ『あ』
ナツキ「!? あ……ああ……しょ、翔……これは………」
翔「………すまない。邪魔をしたな」
バタン!
ナツキ「これは、違うんだ! 待ってくれ、翔! 翔ぉぉぉぉぉぉ!!!」

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3時間目『美術』

ナツキ「ということで、絵に大事なのは集中力と根気強さなんだ。そこを踏まえて各自絵を描くようにー」
みんな「はーい」
ナツキ(どんな風景画を描くのか楽しみだな…)
〜・〜・〜・
ナツキ「リンゴ、お前はもう終わったのか?」
リンゴ「イェイ! リンゴの絵はもう完成したよー!」
ナツキ「見せて貰っても良いか?」
リンゴ「良いよー!」
ナツキ「どんな風景画を描いて………」
ナツキ「………これは?」
リンゴ「カレーだよ! ちなみに、これは幻のマスクメロン入りカレーだよー!
ナツキ「……風景画は?」
リンゴ「え? ……あ、描いてないや」
ナツキ「……」
〜・〜・〜・
クロス「おや、これはナツキ殿」
ナツキ「クロスか。もう、終わったのか?」
クロス「ええ。中々の出来だと思いますよ」
ナツキ「見せて貰っても良いか?」
クロス「ええ、どうぞコチラです」
ナツキ「……へぇ。これは、確かに……ん? この×印はなんなんだ?」
クロス「この×印は、トラップを仕掛けるのに最適な場所を割り出したポイントです。そして、ここから敵が潜入したら、私たちはここで待機する…という風に、それぞれの場面に最適な戦略を載せてみました」
ナツキ「…これじゃ、見取り図じゃないか……」
クロス「ええ、よく解りましたね。その通りです」
ナツキ「………」
〜・〜・〜・
ナツキ「なんで、このメンバーはみんなこうなんだ……ん? あれは…翔か?」
翔「……出来た」
ナツキ「翔、お前も絵が完成したのか?」
翔「ナツキか…。一応、お前に言われたとおり風景画は完成した」
ナツキ(やっと、マトモな絵が見られる!)
ナツキ「見せて貰っても良いか?」
翔「ああ、構わないが」
ナツキ「お前は一体、どんな風景画を描いたん………だ………」
翔「? どうした、ナツキ?」
ナツキ「…滅茶苦茶聞きにくいんだけど…これは?」
翔「山だ」
ナツキ「これは?」
翔「鳥だ。そこを飛んでいたのが目に入ったからな。構図的に良いと思って、入れてみた」
ナツキ「これは?」
翔「リンゴとフィオナだ。俺が絵を描いていたら、丁度ここに来て、その時描いてくれと頼まれたからな」
ナツキ(これじゃ、幼稚園の落書きと同じじゃないか……)
翔「ナツキ? 目にゴミが入ったのか?」
ナツキ「ああ…そうだな。そうかもな……」
翔「???」
〜・〜・〜・
後日、赤髪の傭兵はこう語る。
「せめて、人並みの風景画が見たかった……」