何か小説が読みたいとウロウロしていた所を、
本屋大賞ノミネート』と大々的に宣伝されている本書『ビブリア古書堂店の事件手帖』が
目に入り、そのまま衝動買いをしました。
衝動買いした小説は、どれも面白い物ばかりなのが、密かに自慢の自分ですが、
今回もズバリ的中。非常に面白い作品でした。読了感が素晴らしい。


その名の通り、古書に関わるちょっとした事件*1の謎を解き明かしていく
ミステリー小説なのですが、これがまた非常に文章が読みやすく、
また、「太宰治って誰だったっけ」と一瞬記憶を辿ってしまうほど、
文学の知識がない自分でも熱中できました。
『万人受け』の言葉がこれほど似合う作品も、そうそうないでしょう。


1・2巻を読み終え、この本を検索して初めて知ったのですが、
なんと『ライトノベル』だったようで。
高校の時にハマりにハマってラノベを漁った自分ですが、
本書がラノベだとは気付きませんでした。なにせ内容は勿論、
表紙も、美人なお姉さんが載っているものの、落ち着いたものですし、挿絵もない。
自分が読んでた頃のラノベとは全く毛色の違う物だったので、驚きました。
『読みやすい小説』と書いて『ライトノベル』と読ませる、そんな作品でした。


あと、栞子さん可愛いです。
この作品の半分は栞子さんの魅力で出来ています。
そういう意味では、立派なラノベかもしれません。

*1:殺人といった大きな事件ではない